タイトルで全てを語ってしまってますが…。歯茎から親知らずを抜いた箇所の歯茎の内部にある土台の骨(歯槽骨というらしい)が出てしまってその治療をしました。
治すまでにかなり歯医者さんとのやり取りがありました。同じような症状の人がいたら参考にしていただけると幸いです。
左下の親知らずを抜歯
歯の定期検診の時に歯医者さんから左下の親知らずを抜くことを提案されました。
理由としては数回検診をした結果、親知らずのキワ部分に磨き残しが毎回あること。左上の親知らずが既に抜いてあるため、噛み合わせが悪くなっている。ということでした。
左下の親知らず自身はまっすぐ生えているし、まだ虫歯にもなっていないので「抜かなければいけない」ということではないらしい。ただ今後の事(噛み合わせ、メンテナンス)を考えると抜いてしまったほうが良いのでは?ということでした。
何より歳を取ってから抜くより、若いうちに抜いてしまったほうが抜歯後の「治り」が良いというのです。老後に抜くと最悪の場合、抜いた穴に歯茎が完全に埋まらずにクレーターみたいな状態にまでしかならないこともあるとか…。
親知らずとはいえ虫歯ではなく、健康な歯を抜くことに若干の抵抗はありましたが抜くことを決意しました。
それから一週間後に来院し、まっすぐ生えていた親知らずは特に問題なく抜歯されました。
歯医者さんからお薬と消毒うがい液をもらって帰宅。
親知らずの抜歯後は下顎の方が大変と言われてます。というのも下顎のほうが神経が色々と多いからのようですが。最初の3日はお薬や痛み止めのため特に問題なく過ぎました。
親知らず抜歯後の歯茎の痛みと残っている歯のしびれ感
左下の親知らず抜歯後の一週間後ぐらいに喉の腫れや痛みがしばらく続きました。
以前抜歯した左上の親知らずの時はこのような症状は起こらなかったので最初はかなり心配でした。ただ、その痛みも数日過ぎるとだんだん引いていきました。「あぁ、これが下の親知らず抜歯の大変さなんだな」と感じていました。
最初の頃は食べ物が入り込んでいて大変だった抜歯した痕の穴も徐々に埋まっていきました。
これはかなり順調なのでは?と思っていた矢先にある違和感を感じるようになってきました。
あれ、なんか舌に引っ掛かるぞ…?
食べ物を食べた時、しゃべる時、つばを飲み込む時。
これらの「舌」を動かす動作の時に左下の親知らずが生えていた歯茎の側面に「何か」当たる感触があるのです。とはいえ、痛みなども特になかったので放っていたのですが…。
さらに数日経ち、食事をしていると親知らずを抜いた隣の奥歯数本がしびれるような感覚。
やはり何かおかしい…。
さらには動かした舌に当たる「何か」の存在感が大きくなっている気がする。
この時にネットで親知らずの抜歯後について色々調べる。
どうやら世間では「ドライソケット」という状態になってしまう人がいるらしい。しかし、その「ドライソケット」というのは親知らずを抜歯したあとの空いた穴が塞がらずに起こる症状の事をいっている。
痛みなどの症状は似てはいるが、私の抜歯後の穴はキレイにほぼ塞がっている…。ドライソケットなどではない!
さらに数日後。何もしていなくても舌が「何か」にあたると歯茎周辺に痛みを感じるように。その痛みが終わるとその周辺の歯がしびれるような、しみるような感じ。
あかん、これは何かあるぞ!と思い、歯医者さんへ連絡!
ちなみにその時の口の中の写真です。
※注意!!以下わたくしのお口の中の写真が出てきます。きれいなものではありませんので不快に感じるかもしれませんがご了承ください。嫌なら見ない方がよいです。
歯茎から歯の土台のとがった骨が出てた
午前中に歯医者さんへ行き、口の中の症状を説明。
先生いわく「そういう場合は歯茎の中に親知らず抜歯の際に下顎に残っている骨が尖っていて歯茎を突き抜けてしまっているか、抜歯の際にかけらが残ってしまっているかですね。」という予想。
実際に口の中を見て頂く。
「あぁ〜、これは歯茎の中の骨が尖っているためだね。」
なるほど。舌に当たる「何か」は下顎の親知らずを抜歯した後に歯茎に残った骨だったわけですね。
抜歯後の穴を歯茎が塞ぐと同時に歯茎自体が若干痩せ細っていったため、薄くなった歯茎のところから尖った骨部分が露出してきてしまったらしい。
普段は外に出ていない骨が外に出ていたんだから痛いわけだ。
抜いた親知らず周辺に麻酔をかけて、その飛び出ている骨をなめらかになるように削るという。
なるほど。出ているなら削れば良い!清々しい!!
いざ、麻酔をかけて骨を削る。そして歯茎の治りが良くなるようにレーザーで処理。
以上、数分で終了。
麻酔が掛かっているので口の中の左下の感覚はいまいちわからないが、なんか舌の動きがスムーズになったような気がする…。
後は放っておけば次第に歯茎の肉が削った骨を覆っていってくれるとのこと。
これで一安心。とりあえず痛み止めを3回分頂いて家路につく。
家に帰りひとまず写真を撮ってみた。
治療する前と後の写真を見てみると骨を削った分歯茎のボリュームが減っている。
歯茎の痛み再び。更に舌まで痛い
削ってもらった当日。麻酔が切れて昼食をするも特に違和感なし。ただ、舌に当たるザラザラしたものを感じる。かさぶたかな?
1日目。昼食を食べた時までは特に問題なし。ただ夕方になるにつれ歯茎と舌付け根や側面に痛みを感じるように。夕食時には何か飲み込む時に特に痛みを感じる。
2日目。昨日からのと同様の痛み。この時はまだ食事も「無理なく」はできるレベルだった。
3日目。つばを飲み込むだけで痛み。舌を動かす時に強い痛み。食事も痛みで食べるスピードが極端に落ちる。奥さんよりも食べ終わるのが遅かったのは初めて。炎症などだったら3日目ぐらいがピークで引いていくだろうと考える。奥さんから左下の頬が腫れて見えると言われる。
4日目。朝起床時、歯茎と舌に強い痛み。治っている途中だと信じたいが、我慢できずに歯医者さんへ電話。「今日これますか?」ということだったので午前中に行くことに。
痛み・腫れ・炎症の原因は口内炎
先生に見ていただくと、どうやら前回治療した部分周辺が口内炎になってしまっていると告げられる。この口内炎が激しい痛みの原因ではないかと。
こ、口内炎!?そりゃ痛いわけだ!
またまた左下の親知らずがあった付近に麻酔を打ち、レーザーで治療。
軟膏をぬってもらう。
…ん?麻酔が掛かっているので痛みはないが舌に何か刺さるものをかんじる。
先生に引っかかるモノを感じるのですが…と質問する。するとやはりそれは歯茎の内側の骨だという。ただしその出ている骨は前にも言った通り歯茎が元に戻る過程で徐々に覆われていくとのこと。
はぁ…、ならいいんですが…。
痛み止め7回分と口内炎用の軟膏を処方してもらう。軟膏は食事の後と寝る前に塗るように言われる。
帰宅して、麻酔が切れてから食事。昨日までの歯茎自体が痛いというのはすっかり消えたように感じる。ただ、自らの歯茎から出ている骨に舌が引っ掛かり痛い!
やっぱり舌に当たる歯茎から突出した歯槽骨
口内炎治療して2日目。しっかりと毎食後と寝る前に軟膏を塗っていました。そのためか口内炎が原因で起きていた炎症や痛みなどは感じないようになりました。
しかし相変わらず歯茎から出てしまっている骨が舌に引っ掛かりしゃべるのが困難に。困難というのはしゃべれないということではありません。しゃべる時に舌が尖った骨に当たると痛いので、その骨を回避してしゃべろうと勝手に口が動いてしまい、変なしゃべり方になってしまうのです。
そんな状況の中、通っている歯医者さんから電話が掛かってくる。
受付の人からだった。
どうやら先生が私の事を気にかけてくれていて、症状の確認の電話だった。
口内炎は治まったこと。骨が当たる舌の部分が痛くうまくしゃべれないこと。を伝える。
あまりに舌が痛かったので、私から口内炎が治まったので再度飛びでいる骨を削ってもらえないのか?と伝える。すると再度削ってしまうとまた痛くなってしまうかもと言われ、もう少し様子を見てまた電話することになりました。
その後3日間過ごす中で若干ずつ歯茎が盛り上がっていくような感触がありました。しかしながら骨の1番尖っている部分は露出したままなのでしゃべりづらいことには変わりありませんでした。ネットで「歯茎 歯の土台の骨 飛び出てる」などで調べてみると同じような症状の方がいました。この歯茎の内側の土台の骨のことを「歯槽骨」というのを初めて知りました。
また、同じような症状の方は最終的には歯医者ではなく「口腔外科」にまで行って治療すべきという意見も載っていました。
ちなみにその時に撮っておいた画像です。
完全に飛び出ていますね。歯槽骨が!!
4日目、仕事が休みの土曜日。診察開始時間と同時に歯医者さんへ電話する。経過観察&口内炎用の薬もさらに必要なら処方するということで来院することに。
歯茎から出ていた歯槽骨を削ってもらう
歯医者さんにて先生に状況を聞かれる。
「口内炎は治った気がする。舌に歯茎から出ている骨(歯槽骨)が当たってどうしても痛い。歯茎が覆いかぶさるまでどれぐらい掛かるかわからないが、それまでずっとこの状態なのでしょうか?上手くしゃべれないと日常生活で大変。」ということを伝えました。
すると先生は「再度歯茎から出ている骨を可能な限り削ってみましょう!」と言ってくれました。
歯茎に麻酔を掛けて、骨を削る準備を始める。
今回はかなり慎重にドリル?で一気に削るというよりはノミみたいなものでコツコツ削る感じで施術していました。(あくまでそんなようなことをしていたように感じたということです。ちゃんと説明できないのは目をタオルで覆われているので道具も何もみえないからです。)
たまにドリルも短時間使い、仕上げはまたノミでコンコンコンと叩いていく感じ。
骨が削り終わったのか、歯茎にレーザーを当てられる。
ここで一回うがいタイム。
先生から「麻酔が効いているからはっきりはわからないでしょうが、舌に骨が当たる感じはなくなりましたか?」と尋ねられる。
…お!確かに舌がスムーズに動かせるような気がする!!
仕上げに軟膏を塗ってもらって終了。
お会計の金額はエライ安かったです。再診料のみの150円でした。先生も大分気にしてくれてたからかなと。
家に帰り、麻酔が切れてくると舌を動かしてみて骨が当たるか確認してみる。
うん、当たらない!!コレを求めていたのです!
ただ、今回は大分骨を削ったのか、歯茎の傷ついた部分が大きいため若干の歯茎の痛みがありました。早めに痛み止めを飲んで対処。
また、しばらく変なしゃべり方をしていたので癖でその舌使いのしゃべり方になってしまう…。まぁ、これはそのうち直るでしょう。
やっと歯茎に覆われてきた歯槽骨
それから2日後、歯茎の痛みは大分落ち着いてきました。しゃべるのも前の状態に戻りました。普通にしゃべれるのがこんなにもありがたいことだとは思っても見なかったです。
一週間後、歯茎が骨部分を完全に覆い隠しました。
痛みもないので、完治したと言っていいのではないでしょうか。
その時の写真です。
今回、私は親知らず抜歯後に歯茎が治っていく段階で歯茎からの骨の飛び出してしまう状態になってしまいました。今後年老いてきて、歯茎が老化してきたらまた同じようなことが起きるかもしれません。
また、直すまでにこれだけの歯医者さん通いをしてやっと落ち着きました。口の中に違和感を感じたら何はともあれ早めの受診をした方がよろしいかと思います。