中古物件に引っ越してきて4年あまり。最近、家の中の蛍光灯や電球が次々切れていた中でついに玄関灯の電灯が切れました。まぁ、切れたら取り替えればいいだけなので早速行動に移す。しかしこれが悪夢の始まりでした。玄関灯のカバーが外れない!その原因は普通ではありえないものでした。同じタイプの玄関灯の方はもしかしたらこれが原因かもしれませんよ。
セオリー通りにカバーを外そうと試みる
まずは我が家の玄関灯をまじまじみたことがなかったので観察してみる。メーカーはナショナル。木枠が外周にあり、どうやら上下のネジで「かさ」?「カバー」?を留めているように見受けられる。カバーはガラス製のようだ。一般的であれば外周の上下のネジを外せばカバーも外せるに違いない。クルクルとネジを外す。
…。
カバーは留まったままだ。
…え?どういうこと?
カバーが内部の金具に引っ掛けてあるのかな?それともカバーを回転させて取るタイプなのか?
玄関灯のカバーをおもむろに掴んで上下に動かしてみる。
びくともしない。数分ほど上下にガタガタと動かそうとするも動かない。
そうか!回すんだな!よっしゃ。回したろ。どっち回しだ?左か?左だろ?普通、外す時は反時計回りでしょ。
というわけで左に回そうとする。
…回らねーじゃねーか!!
いやいやいや。キレてどうする。右回しかもしれない。試してみよう。
…。
はい〜。回りません〜〜。
動かなすぎてどっち回しなのか、それとも上下に動いて外れるのか全くわからない。
よくみると、外周りの木枠とカバーの間にゴムパッキンみたいなもので塞がれている。
これを取れば少しは動かしやすくなるかも。ということでマイナスドライバーでこじ開けながらなんとか取り出す。
そうすると壁側の金具とカバーの間の隙間が少し見えた。
う〜ん、これは多分上下の金具で留めてあるのかなぁ。ということがわかる。
上下で留めてあることが分かれば後は上下に動かすだけである。でも上下のネジを外して、ゴムパッキンを外してそれでも留まっているカバーって。ネジいらないやん。と思いつつもカバーを上下に動かし続ける。
…つ、疲れる。全然動かねー!!!!
玄関灯のカバーを外すのに潤滑油を試みる
困ったときのネット検索。
色々な電灯のカバーの外し方が書いてあるが、どれも見たことのある普通の外し方。そんな「イージーモード」の電灯じゃないんだよ!うちのは!
と、調べていると1つの方法が目に入ってくる。どうやら金具の部分が錆びたりしていてカバーが回らないことがあるようだ。なるほど。潤滑油を使うんですね。
というわけで近くのホームセンターで「KURE 5-56」を買ってくる。
ゴムパッキンを外して出来た隙間から「KURE 5-56」を吹きかける。
一周吹きかけた後上下に動かしてみると…。
お!少し上下に動く!これだったか!流石KURE 5-56!頼りになるぜ!!
その後頑張って上下にガコガコと動かし続けるも外れる気配なし。
錆が詰まってこれ以上動かせないのかな?と思い、「KURE 5-56」を金具部分に吹き付けること数回。その度に玄関灯のカバーを上下に揺さぶる。
動かねぇぇぇぇぇぇぇんだよぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーー!
発狂しそうになりました。
なぜ動かないのか?普通、電灯が切れたら交換するはず。その交換は家に住んでいる人が交換するはず。ならば家の人でも簡単に交換できるようになっているのではないのか?
交換の度に業者なり、電気屋さんを呼ぶもんなの?違うよね?じゃあなんで外れないの?意味がわからない。
私の「パワー」が足りないから?確かに私は「パワー」タイプではないが、世の中には私よりも力がない女性やお年寄りがカバーを外して交換する家もあるでしょ?
実は私、このガタガタ上下に揺さぶるのを2日にかけて行ってますからね。どこの世界に2日かけても外れない玄関灯があるんですか?あ、ここにあった。
もう最悪カバーがぶっ壊れても仕方ない!という勢いで上下に揺さぶるしかないのか?というよりぶっ壊したい!!
鼻息が荒くなっていたので少し休憩。
冷静になり、ふとカバーが外れないある「可能性」が頭によぎる。
…いやいや、ないない。とその可能性をさっさと封印しました。
そして残しておいた「最終手段」を発動することに。
玄関灯のカバーが外れない驚愕の真実
「最終手段」それは私の奥さんの親族のおじさんを呼ぶということ。そのおじさんは大工さんなのです。なぜ最終かというと、奥さん側の親族の方をたかが玄関灯のカバーが外れないからという理由で呼ぶなんて気が引けるからです。
でしょ?みなさん。
奥さんからおばあちゃんへ連絡してもらい、おばあちゃんからその大工のおじさんへ連絡して頼んでもらいました。もうね、この経由の仕方の時点で、ね。
数時間後、おじさんが来てくれました。
事の経緯を説明し、おじさんが玄関灯のカバー取り外しに掛かりました。基本通り上下に動かすパターンで取りはじめる。
「ん、とれね〜ぞ」
ですよね〜。そんなことで取れるぐらいなら自分で取れてます。しかしあきらかに私よりも「パワー」タイプのおじさんが動かしても取れない以上、力でなんとかなるものじゃないことが判明。
その後5分ほどおじさんのあらゆる経験上の取り外し方を試すもカバーは取り外せず。
そこでおじさんがおもむろに携帯を取り出す。知り合いの照明器具販売の方に聞いてみるとのこと。なんと頼もしい。
電話で状況を説明するおじさん。見守ることしか出来ない私。
そして会話のなかで1つのキーワードが出てくる。
「木枠ごと外れる?」
え?
おじさんも若干信じられないように「木枠ごと外れる?、ネジが上下でくっついてるんだよ?木枠自体はどうやって壁に取り付けるんだい?」と若干声のスピードが上がりました。
その後少しやり取りをして電話を切った後、私に「木枠ごと外れるらしいよ…」と言ってきました。
2人とも「ハハハ…」と苦笑いしながら玄関灯を見つめる。
これは私が頭によぎったある「可能性」と一致します。というのもこの中古の家に引っ越してきてすぐにあることをしました。それは家の壁の塗替え。家が建ってから大分経っていて古くなっていましたし、色もなんか落ち着いた色というか、ぶっちゃけ汚かったからです。その時に塗った外壁の塗料が「糊」のように木枠とくっついてしまっていたのでしょう。
原因がわかれば速いもの。おじさんはマイナスドライバーで木枠と外壁の間の塗装部分をつつき出しました。
おぉう、ワイルド…。
ガシガシ、マイナスドライバーを差し込み、カッターで木枠と外壁の間を切って切れ目をつくり、またマイナスドライバーを差し込む。
ある程度隙間ができたら木枠の片側にマイナスドライバーを差し込み、テコのように手前に動かすと…
「ベリベリベリーーー!!!」
と勢い良く剥がれる。
「と、取れたー」
苦節2日。やっと玄関灯のカバー?を取り外せました。今回は本当に苦労しました。
しかしずっと動かし続けていたのにびくともしなかった外壁塗装の強さ。スゴイですね。
外壁塗装の際には玄関灯に注意
その後は中の蛍光灯と点灯管を買い、昔のものと交換。無事に灯りが点きました。
もし同じようにどう頑張っても玄関灯のカバーが取れない!という方。カバーが壁にくっついていやしませんかね?外壁を塗り替えた方は確認してみてください。
逆にこれから外壁塗装を検討されている方。玄関灯まで一緒に塗られないよう注意してください。
ちなみにおじさんはお金を取らずに颯爽と帰って行きました。いや、こうなることがわかっていたからこそ、呼ぶことに気が引けるんです…。しかし、ありがたい限りです。