男性でも育休取得の許可が出た

育児

男性社員でも育休取得の許可がでた【4ヶ月】

更新日:

育児休暇の申請を会社にしました。世間的には男性社員は取得しづらいと言われてますが無事4ヶ月の育休許可を得ました。まぁそれまでに色々あったんですがね。育休を取る時は就業規則を武器に戦っていきましょう。

夫として育児休暇について考える

奥さんの妊娠確定後に周りの方への報告をどうするか考えました。
両親にはすぐに報告。友だちや知り合いにはやはり安定期に入ってからが良いだろうと判断。さて職場にはどうするか…。
安定期前でしたが、職場の上司には奥さんの妊娠を報告をすることにしました。上司に知らせておいたほうが奥さんに何かあった時に色々動けるからです。言い換えれば上司が何も知らないと"急なコト"があった場合にすぐに動けないと感じたからです。

そして妊娠報告と同時に育児休業の申請もしてみることにしました。
会社に就業規則が出来たのが2〜3年前。その中には当時は無関心だった"育児休業"についてもちゃんと書かれていました。内容をよく読んでみると男性社員でも育児休業が取得できる旨が書いてありました。
就業規則ができる前から会社で育休を取った人が誰一人いないとは聞いていました。なので本当に就業規則に則って育休をくれるのかどうかは疑わしいものでしたが「言うだけ言ってみることにしよう!貰えたらラッキー!」ぐらいな気持ちで臨むことにしました。

さて期間はどうしよう。まずは育休中の収入面で考えてみた。
ウチの会社は大企業ではないので育休中の給与は当然ながら0円です。しかし雇用保険には加入しているのでここから育休期間は給付金がでるようです。調べてみると6ヶ月までなら給与の67%が出るとか。
※6ヶ月以後は50%、男性の場合は最大1年間みたいです。(2017年5月時点)
会社の育休は最大1年間は休めるようだけど6ヶ月過ぎたら収入的にやばい。
考え方を変えて、どれぐらいの期間があれば保育園に入れられるのだろう。
私の奥さんは自宅でピアノ教室を開いていて産後2ヶ月で復帰したいと言っています。なので以前からいずれは保育園に入れることにしていました。
そこで近場の保育園は生後何ヶ月から入園できるか調べました。すると早くて"生後4ヶ月"から入園できる保育園がありました。確実にそこに入れるという保証はありませんが1つの基準になりました。
出産後の奥様のサポート、保育園入園時期、育休中のお金(大事)、会社に育休を申請してOKを貰えそうな期間。これらを総合的に考えて"4ヶ月"の育児休業を申請しようと決意しました。

上司に妻の妊娠報告と育休申請をした際の反応

年明けの仕事始め。会社に朝イチで出勤。予測通り、上司のみ1人が席にいました。
自分の席に荷物を置き、上司に妊娠報告と育休申請へと向かいました。
まずは新年の挨拶からと思い「あけましておめでとうございます」と話しかけた。
毎年の出来事なので上司も特に抑揚もなく「あけましておめでとう」と返してくる。
続けて常套句である「今年もよろしくお願いいたします」とつなげる。
「あぁ、よろしくね」となんともそっけない態度を返してくる上司。
…。少し緊張して間ができてしまう。
上司が突っ立ている私を見て言った。
「ん、なにか?」
「え〜とですね…。私事で恐縮なのですが妻が妊娠しまして…」
緊張でしどろもどろに喋っていた気がする。
「へー、それはおめでとう」
やはりあまり関心はないようなお祝いの言葉だ。
「ありがとうございます。」
そしてまた少しの間。
それを見兼ねてか、またもや上司から「…ん、それで?」と言われる。
意を決して私は言った。
「それでですね。出産予定日が7月末なのでそれに合わせて育児休暇を取得したいのですが!」
言ってやったぜ!!と私は思った。
それに対してどんな対応で来るのか。少し身構えているとなんとも気が抜ける返答がきた。
「ほーん。育児休暇かぁ…で、どれぐらい欲しいの?」
おっ、悪くない反応だ。これはいけるか!?言ったれ
「できれば4ヶ月頂けるとありがたいのですが」
「4ヶ月ねぇ、、」期間を聞いた途端、急に雰囲気が変わった上司。
や、やばい。何か4ヶ月の妥当性を裏付ける事を話さなければ。
「じ、実はですね。子どもを保育園に預けようと思ってまして。1番近くの保育園が生後4ヶ月から預けられるようなんです。なので育休を4ヶ月頂ければ奥さんをサポート出来るかな〜と思いまして」ついつい早口になってしまう。
それに対して上司はこう切り返してきた。
「親は面倒見てくれないのか?近くにいないのか?」
私は冷静に素直にありのままの事を話した。
「えーと、私の両親は遠くにいます。奥さんの両親も働いているうえ、奥さんの妹夫婦のところにも子どもたちがいて、そっちに手が掛かっているので頼みづらい状況なんです」
上司は私の置かれている状況を理解してくれたようで「そっか」と言った。
そして続けて「でも育休中ウチは給料はどうなんだっけ?…就業規則ではどうなってる?」といって就業規則がまとめられているフォルダを取り出し、育休のページを探し始めた。
私はその姿を眺めつつ(おいおい、見つけるまで待ってられないぞ。他の社員が出社してきたらどうすんだ)と思い、記憶している事を話した。
「確か会社からは給料は出ません。その代わりに雇用保険から給料の67%が6ヶ月まで出るみたいです」
私の説明を聞き納得したのか、就業規則を探すのを止めた上司。
そして「ふーん。まぁ社長に言ってみるけど、どれぐらい取れるかはわからないよ。業務上どうしても抜けてもらっちゃ困る場合もあるからさ」と言ってきた。
私は「まぁ、そうですよね。特にWeb関係なんかは私ともう一人ぐらいしか出来ませんしね…」と自分自身にも聞かせるように言った。
そこで上司は何か閃いたのだろう。急に思いもよらない質問をしてきた。
「でも、あれだろ。家でも作業できる環境はあるんだろ?」
声が若干笑っていた。
私はその問い掛けがどういう意味なのか瞬時に理解した。「え!?ま、まぁ、ありますけど、、まままMacは持ってないですよ。フォントもそんなにないですし…」
答える"言葉に"動揺が出ていた。
上司はニヤリとしながら
「あぁDTPはしなくてもいいよ。Webの仕事はMacやWindowsは関係ないだろう?」と追い打ちを掛けてくる。
「まぁ、Webなら…家でも出来ますね、、」こういう展開になるとは思っていなかった。
「ならもし育休取れたとしても忙しい時は家でやってもらえるわけだな。」上司は悪びれることもなくそう言った。
家で仕事しながらではホントの意味で"育休"じゃなけどそこが妥協点か…。と考えた私は「そうですね、それでも構わないですよ」と返事をした。
「よし、じゃあそういうことで」と上司はこれで話は終わりだとばかりに言った。
私は若干の敗北感に包まれながら「よろしくお願いします。ありがとうございました」と言い、席に戻った。

というわけで上司に妊娠報告と育休の申請をすることができました。育休に関しては若干?道が逸れた感じはしますが…。
しかし別の側面から考えれば、家で仕事をしながらという条件は付くが育休を"4ヶ月"貰える可能性が出てきたとも捉えられます。
自宅に帰り、奥様に報告。やはり家での仕事が発生する可能性に難色を示していましたが、概ね育休が取れそうだということで喜んでおりました。

育児休業の申請をするも返答が来ず…

上司に育児申請の話をしてから早1ヶ月。2月になりました…。
何も進展がありません。1回も育休の"い"の字についてもお話しがなかった。
あれ、忘れてるのかな?
とはいえ「育休はどうなりましたか?」などと聞いたらめっちゃ育休欲しい人みたいになっちゃいますしね。いや実際欲しいんですが。
そんな中、私にある仕事が舞い込んできました。百数十ページものボリュームがある冊子制作物です。
耳を疑ったのはのその制作物の締切というか校了予定日です。それは『10月末』とのこと。
この仕事を私に振ってきた張本人は例の"上司"です。
…は?マジありえないんですけど。7月末から育休取りたいっていったよね。それともあれ?わたくしあの人に育児休暇申請の話をしなかったんだっけ??本気で自分の記憶を疑いました。
いや、ホント上司(会社)が何を考えているのかわかりません。毎回思うが仕事割り振りのアバウトさ加減が良くも悪くも地方の零細企業ってかんじで嫌いです。
10月末の締切の案件を渡してくるということは育休ナシってことなのでしょうか…。もうただただ会社に失望してしまい、この日は育休取得の件について問い質す気力が湧きませんでした。
とぼとぼと自宅に帰り、奥さんに本日の出来事を報告。
奥さんブチ切れ!
「はぁ?ふざけてんの?この前の態度と全然違うじゃん。前々から思っていたけど、どうしょうもない会社だな!その上司も何考えてんの?何も考えてないんじゃない?給料が少ないのは我慢していたけど、そこまで社員の事を考えてないとかどうかしてるわ!どうする?もう(会社)辞める?辞めていいんじゃない?」
ほとんどは同意なんですが…きゅ、給料が低い会社にしか就職できなかったのは私自身のせいです…。
奥さんの怒涛の剣幕に逆に冷静になれました。まぁ会社辞めるにしても出産を控えている"今"ではないなと思います。
なんとか奥さんをなだめつつ、育休が取れなかった場合についての計画を2人で考えました。
なかなかに厳しい状況ですがなんとかするしかないか。何もしなくても数ヶ月後には子どもが生まれてきてしまいますからね。

保育園の中途入園募集が始まってしまう

その後も会社からは育休に関する話は一切されませんでした。
そして何もないまま3月に…。
我が家では奥さんの絨毛膜下血腫問題をなんとか乗り越え、保育園探しをスタートさせました。
地元の市役所のWebサイトや広報などを調べていると4月以降の中途入園の申し込みが3月中旬から始まることが発覚。
無事7月末に子どもが生まれた場合、4ヶ月で保育園に入れるとなると今年の12月となります。つまりは中途入園ということで、その募集がもう始まるのです。
これはうかうかしていられない。というか育休4ヶ月という目安も保育園入園を考えて設定したもの。そう全ては育休が貰えるのか貰えないのか。貰えるなら何ヶ月貰えるのかをはっきりさせないと保育園選びも進められない!
覚悟を決めてもう一度上司に直談判をすることにしました。

平社員のおれ、4ヶ月の育休を勝ち取る

朝イチで会社に出勤するとやはり上司1人が席にいた。
挨拶を済ませてズバリと聞いた。
「すみません、以前お話しをした育休取得の件はどうなりましたか?実は保育園の申し込みが始まるみたいなんです。ですので育休の取得可否で入れる保育園を決めようと思ってまして」
それを聞いた上司は思い出したように「あぁ、育休ね。何ヶ月欲しいんだっけ?」と言った。
前にも話したじゃん。覚えてねぇのかよ。と心のなかで思いつつ「出来れば4ヶ月ほど頂きたいのですが」と丁寧に伝える。
「ほーん。あれ、育休中は会社からは給与は払わなくていいんだよな?」
「えぇ、雇用保険から育児休業給付金がもらえるはずなので」そ・れ・も!前に言いました!と思いながら笑顔で返答。
「じゃあ社長に聞いてくるわ」と言い、席を立って社長室のある方へ向かっていきました。
前に話した時から2ヶ月以上経つのにまだ話してなかったんかい!!あまりの対応の遅さに呆れてしまいましたが、とりあえず言いたいことは言えたのでスッキリしました。
今日はちゃんと社長の所に報告に行ったみたいなので近いうちに何らかしらの報告があるだろう。後は本当に結果を待つだけです。

その日の午後。ふいに上司が私の所へやってきました。
「ちょっといいか」そう言って、フロア内にあるお客様用テーブルに来るよう促された。
テーブルに着き、向かい合って座る。すると上司から「育休について社長と話してきて、結果を伝える」と突然言った。
もう結果でたんかい!というよりココで話すのかよ!普通にみんなに丸聞こえだろ!と私は焦った。
しかしそんな"プライバシーを配慮する"ことなんかこれっぽっちも考えてない上司は続けてしゃべった。
「社長は会社が給与を出さないのなら4ヶ月の育休でも構わないとのこと」
え?まじで…。やったじゃん。"給与を出さなくていいから"という理由がこの会社のセコさを滲み出しているがこの際どうでもいい。私は勝ったのだ!
「ありがとうございます。」素直にお礼を言った。
しかしあることがどうしても気になったので質問してみた。
「でも以前依頼されたページ物の制作物などはどうなるんでしょう?締切が10月だったはずですが…」
「ああ、それは誰かが引き継ぐから。育休に入るまでは担当しておいて」
えぇ、そんなざっくりでいいんかい。
続けて上司は家での作業に関することも話してきた。
「Webの仕事に関してだがなるべく社内で対応するようにする。しかしどうしても手が回らない場合はお願いすることになる。その際には作業に掛かった時間を記帳しておいてもらい、育休復帰後にまとめて残業代なんかとして支給することになるけど、それでいい?」
まぁ、4ヶ月育休が貰えるんだからそれぐらいは我慢すべきか。「はい、それで構いません」と返事をする。

その後は社内業務を含めての細かい事を話しました。それで決めたことは
・育休は奥さんが出産してから1週間後にスタート(奥さんが病院に1週間は入院するのが決まっているため)
・その1週間の中で引き継ぎを完成させる
・経理に育休取得の申請書を提出
などなど

これらを話し終え、上司との会談は終了しました。ふ~、なんとか無事に育休が取れそうで良かった。
自宅に帰り、奥さんに育休が貰えたことを報告。
「ふ〜ん、まぁ良かったんじゃない。これでひとまずは安心だわ」とあっさり。しかし育休で私が奥さんをサポートできるようになったのは嬉しがっていました。
こうした反応をみるとやはり男性にも育休は必要だなと感じます。
しょーもない会社だなと思う時はありますが今回ばかりは褒めても良いのかな。あなたの会社はどうですか?自身に有利になるように会社の制度(就業規則)をよく確認しておいたほうがいいですよ。就業規則もないような会社はもはやどうしようもないですが…。

ともあれ、私自身まだ育休取得の"許可"を貰えただけです。実際に育休を取れるのかどうか…。何か進展があれば追記していきたいと思います。
会社や業務によるところが大きいとは思いますが働く男性の多くが育児休暇を取れることを願っております。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-育児
-,

Copyright© ラフのラフ? , 2024 All Rights Reserved.