6月を過ぎて蒸し暑くなると我が家の室内には様々な虫が入ってきます。小さな虫なら対して気にしないのですが害虫ももれなく出てきてしまいます。そんな時に害虫駆除の業者さんが訪問営業に来たので話を聞き、安い料金だったので試しに駆除をお願いしてみました。今回はその際の経緯を綴った体験記です。結末はまさかの展開!
ムカデが室内に出て困る
我が家に入ってくる虫は大体ネコが発見してじゃれ始めようとします。それを見逃さずに捕獲しますが、果たしてすべて発見できているかは不明です。
そんなある日、ネコがジーっと玄関の方を見つめているのを発見しました。この行動の時は大体が玄関の何処かに虫がいる時です。どれどれ〜バッタでも入りこんだのかな〜?と思い、靴やサンダルをどかしてみると…
ぎゃぁぁぁッッ〜!!
そこにはムカデがおりました!しかもデカイ!体長17〜8cmはある!
若干パニックになりながらも、まずはネコを玄関から引き離し、部屋に閉じ込める。
そしてムカデ退治に移ることに。といっても我が家にはハエたたきぐらいしかありません。ただただ叩くのみです。以外にすばしっこく、玄関の構造もあってか縦横無尽に逃げられながらも何とか撲殺しました。
ふぃ〜。
ムカデは今の家がある田舎に引っ越してきてから何度かお目に掛かってましたが、こんな大きいのは初めてです。ネコはなんでもじゃれようとするのでムカデとでもじゃれてしまうでしょう。ムカデには毒があると言われていますからネコも危険なところでした。
そして数日後、さらにもう一匹ムカデが出現しました。
ムカデを見かけたらもう一匹いるとよく言われてますが、本当にいるとは。玄関で出現したのと同じぐらいの大きいムカデがお風呂に出現しました。そう、私が素っ裸の時に。しかも頭を洗っている時に出たのです。その時の私の慌てぶりはそりゃあ、もう…。
なんとか窮地を脱することが出来ましたが、マジヤバイ。マジ危険。
この出来事の後にムカデ退治用の殺虫剤を探したのは言うまでもありません。
凍らせて殺すタイプの殺虫スプレーなので、床が汚れたりしません。ペットにも安全です。
※数週間後に玄関にてムカデが出現。やっと使用する機会がきました。大きいムカデだったためなのか、びびって遠くから吹きかけていたのが原因かはわかりませんがなかなか凍らない。意を決して噴出口を近づけて吹きかけたらやっと凍りました。吹きかけるときはなるべく近づけてケチらずに思いっきり吹きかけてください!
ムカデは毎年1、2匹は出るのですがこの頻度は困りました。
対策するにも床下なのでどうすることも出来ずにいたところ、冒頭の害虫駆除の業者さんが尋ねてきました。
害虫駆除を業者さんに頼むと料金はいくらなのか?
最初にその害虫駆除業者さんが尋ねてきた時は、私の奥さんが対応しました。
その日は簡単な説明を聞き、チラシと名刺だけ置いていきました。
私が帰宅して、奥さんからその話を聞きました。まだ若者だったらしく、言葉遣いはちょっとチャラい感じだった!というのを聞きながらそのチラシを見てみる。
おぉ、まさに私が求めていたものがここに!
しかも「カインズホーム」という会社は地元ではそこそこ有名なホームセンターです。ひとまず「訪問営業」という怪しさMAXからの警戒心は少し和らぎました。しかし駆除料金が2,980円というのはどうにも引っ掛かります…。安すぎやしませんか?
本当にこの値段なら試しにやってみてもいいですが、「何か裏があるかもしれない」という猜疑心が芽生えています。「ひとまずちゃんと話を聞いてからだなぁ〜」と奥さんと話し合いをしておきました。
数日後、平日の日中に再度その害虫駆除の業者さんが訪ねてきました。わたしの奥さんが「主人が少し興味を持っている。土日ならいるのでその日に来てください。」と伝えたらしいです。その日はそのまま帰って行ったとのこと。
そして土曜日の午前、私が在宅時に彼はやってきました。
ふふ、待っていましたよ。
害虫駆除の業者さんにお仕事を依頼
奥さんに聞いて想像していたほどチャラくはなかったです。彼は私の奥さんに話してくれたことをもう一度話してくれました。
まとめると
・床下に作業員が入り、害虫やそれらの卵に対して殺虫剤を散布して駆除をするというもの
・使用する殺虫剤はとても高価なもの。2014年に話題になったデング熱騒動の時に散布したものと同じ殺虫剤を使用する。
・値段は2,980円以上はかからない。(オプション等で上がるということもない。)支払いもその場で払うのではなく、実施後に近くのカインズホーム(ホームセンター)で支払うのでその点でも安心してもらえるはず。
殺虫剤の説明チラシをもらったので掲載。
値段が本当に2,980円だけというので、自分の中では一度ぐらい試してみていいかな?という気持ちになっていました。しかし少し疑問点があったので質問をぶつけてみました。
Q.「殺虫剤を散布して駆除する」ということは今現在床下に生息している害虫”だけ”を駆除するということなのか?駆除効果は長期間続かないのか?
A.仰るとおり、今回の殺虫剤は持続性があるものではない。なので今いる虫や卵を駆除するだけです。しかし床下には思っている以上に卵がたくさんある場合が多いので、それらを駆除すれば卵から孵化して出てくることはなくなるので、虫が室内に出てくる頻度は下がるはずです。
Q.うちにはネコがいるが殺虫剤は大丈夫なのか?
A.ペットにも無害な殺虫剤なので家にいても大丈夫。ただし床下に潜る際にはキッチンの床下収納などから入るため、そこを開けた時にネコが入らないように別の部屋などに閉じ込めておくなどして頂きたい。
持続性が無いタイプなのは残念です。話を聞くと駆除した後にすぐに虫が出てしまう家もあれば全然でなくなった家もあるとのこと。つまりは家の場所によるとしかいえないようです。
まぁ、なんにせよ、この前出たオオムカデが卵を産み付けている可能性があるわけです。それを駆除してもらうだけでも精神的に安心して生活ができるというものです。
また、面白い情報も聞けました。この業者さんは数名でこの地区を周っているらしく、一ヶ月ごとに地域を移動して1年で県内を一周してくるとのこと。私が住んでいる区域はどこのウチもムカデが出て困っていると言っているというのです。ご近所の皆さんもムカデに苦労しているんですね。我が家は沢の近くに住んでいるので、他所様より多いと思ってました。我が家だけがムカデの生息地ではなかったということでなんとなく納得。
しかし、害虫駆除を頼むのは以外にも都市部のお客さんが多いらしい。逆に田舎の方は虫が出るのは当たり前なのであまり依頼がないのだとか。
それから、もし害虫駆除を契約し、実際に床下に入った時には床下の状況も撮影して来てくれるとのことでした。
一瞬、「ん!床下の写真を撮ってきたふりをして、別のお宅の写真を見せながら、お宅はこんなにひどいんですよ〜。といった詐欺があったな!?」と脳裏を通り過ぎました。なので即座に疑問をぶつける。
すると、業者さんもそういった詐欺を当然ご存知で、写真を取るときはお客が用意した何らしかの小物と一緒に写真を撮ることで確実に自分の家だということを証明するとのことでした。なんなら、害虫駆除よりも床下点検のサービスの方が喜ばれる時もあるらしい。
ではなぜ、床下の写真も撮るのか?それはもし床下にシロアリがいた場合はこの殺虫剤散布自体ができないからだそうです。というのも、殺虫剤を散布してしまうとシロアリが散り散りに逃げてしまい、シロアリ被害が家中に広がってしまうからだとか。なので実際にシロアリがいるという証拠のためにシロアリの写真を撮影してくるというのです。
そしてもし、シロアリがいてクスリの散布が出来ない場合は、今回の害虫駆除料金の2980円は支払わなくてよいとのこと。
とここまで聞いて。心も決まり、正式に害虫駆除をこの業者さんに依頼することに。
本来ならこの家の所有者であるお義父さんに相談してから契約すべきところです。しかし「害虫駆除」という、より住みやすくする行為なら許してくれるでしょう。たぶん。
ご近所さんの中でも依頼されている方が多いらしく、実施日は一週間後以降になるとのこと。そして夫婦2人が揃っている時のほうが良いとのことで一番近い日曜日の午後にしてもらう。
また、当日はこの営業さんと実際に床下に潜って作業してくれる人と2人で来るとのこと。何かわからないことがあれば作業をしてくれる方に聞けば何でも答えてくれるという。
申し込み用紙に必要事項を記入して契約完了。当日を待つことに。
契約書の画像です。
業者さんに床下の害虫駆除をしてもらう。予定だったが!!
実施日の前日、営業に来た害虫駆除業者さんから「明日の13時半から14時の間に行きます。」という確認の電話が来る。
翌日、13時40分ぐらいに害虫駆除業者さんが到着。
聞いていたとおりに2人で来られました。
床下に潜って作業してくれる方からも名刺をいただき、早速作業開始。
まずは床下の点検からするとのこと。
台所の床下収納から入るということだったのでそこまで案内する。
この家に住んで4年ですが、一度もこの床下収納を使用したことがありません。開けた時にカビがびっちり!とかだったらどうしよう!?
作業員の方がその床下収納の扉を開ける。
おぉ、思ったよりキレイじゃないか。収納自体には特に異常はありませんでした。
そしてその収納自体のカバーを取り外してみると…
地面があらわれる。そして何やら蠢くものが…。ムカデやら蜘蛛やらがザァーッと散って行きました…。
うわぁ…いっぱいいるわ〜。
作業員さんも「たくさん、いますね…」と一言。そして営業さんに「害虫が多いからクスリは濃い目に作って〜」と声を掛けてました。
作業員さんがまずは床下収納部分から下を覗いて、ザッと見回しました。
そしてあるものを発見。それはシロアリ駆除をした跡でした。シロアリが作り出す蟻道と呼ばれるものがあり(シロアリはそこを通って移動する)、その蟻道は崩されずに残されてました。しかし木材への処置はされていたらしいです。
住んでいる家は中古物件だったのですが、シロアリがいて、駆除しました!などの情報は聞いていませんでした…。まぁ、それでも駆除処理がされていれば問題ないということでした。
床下に潜れる高さを確認した所で、作業員の方は点検用の着替えに一旦外へ出て行きました。営業さんの方は玄関から台所の床下収納の場所までの床に汚れ防止用のシートを貼っていく作業に入りました。
作業員の方の着替えが終わり、戻ってきました。この点検時に写真を撮ってきてくれるというので、我が家の床下だという証拠のために写真に移す小物を用意しました。ピンク色のビニール袋です。
それを持っていざ作業員さんが床下に潜り込んでいきました。
耳を澄ますと作業員さんが隣の部屋に這って行く音が聞こえてきます。そして隣の部屋に行ってしばらくすると床下から営業さんを呼ぶ声が。
営業さんが床下収納の所まできて、作業員さんに「呼びましたか〜?」と尋ねる。
すると作業員さんは「これは上がっているなぁ〜」と。
あ、上がっている?
何のことか営業さんに聞いてみる。すると「上がっている」というのは地面から家の木材の所まで蟻道が出来てしまっていて、シロアリが木の所まで上がって(登って)来てしまっているということでした。
…まじか!?
営業さんから一通り点検し終えた後に、作業員の方からカメラの画像を見せながら説明するんでと言われる。
シロアリがいたら害虫駆除は出来ないとは言われてましたが、そもそも「シロアリがいたらどうするか」ということを考えていませんでした。
居間の奥の部屋でネコと遊んでいる奥さんにシロアリがいるみたいだとひとまず説明しておきました。そしてこの後の説明の時に同席するようにとも伝えておく。
そして十数分後、作業員さんがすべての部屋の下を見て回ってきて戻ってきました。
そこで改めて報告されました。「シロアリがいるのは隣の部屋だけでした。ただそれ以外にも問題がいくつかあるのでカメラの画像をお見せしながらお伝えします。」
床下の3つの問題
作業員さんが点検着から着替え、カメラを持って来たので居間に通す。
テレビにカメラを接続して準備完了。
部屋には私と奥さん、作業員の方と営業の方で4人。
作業員さんの説明が始まりました。今回の床下点検で3つの問題がありました。
シロアリ問題
いくつかある部屋の中で、ひと部屋の床下にシロアリの蟻道を数箇所確認。
害虫駆除のクスリを撒くことも出来るが、それによって木の上に登っていたシロアリがクスリを散布された箇所には行けないので散り散りになってしまう。そうすると白蟻の被害箇所が増えてしまう。害虫駆除の薬散布をした後、すぐにシロアリ駆除をするなら今日蒔いてもいいが、あまりオススメは出来ないということでした。
よって、奥さんとも話した結果、今日の害虫駆除はキャンセルということにしてもらいました。もちろんキャンセル料なども発生せず、床下点検という名目でお金が発生することもなかったです。何より嫌な顔をせずに今日は止めたほうがいいと言ってくれた作業員さんへの評価がうなぎのぼりです。
しかしなんにせよ、このままシロアリを放っておくのは非常に危険。早めのシロアリ駆除を勧められました。
カビ問題
床下のいたるところの木材にカビが発生してしまっているとのこと。
特に押し入れの下の板にかなりカビが付着してしまっている。
このまま放っておくと板を通って押入れの室内にカビの胞子が来てしまうとのことでした。
作業員の方はカビがあることでの健康面を心配していました。まだ若い夫婦なら丈夫だが、これから子供が出来たり、歳をとって免疫力がなくなってくると、喘息やアレルギー、アトピーなどが出てしまう恐れがある。ということでした。
確かにカビ問題は常に頭を悩ませてました。この家はよくカビが生えてしまっており(過去の記事を参照)、もしかしたら床下からのカビが主な原因だったのかもしれません。
また、違う写真を見せて頂きました。これがけっこう大変なことらしいです。
この黒っぽい木に付着している白いのもカビの一種で、木材腐朽菌というものらしいです。
で何が大変かというとこの白いカビは木を腐らせてしまうらしいのです。そしてそしてこのカビが付いている木こそ家の土台の木だということ。
先ほどの押し入れのカビが付着した板などはそれごと張り替えてしまえば問題ないらしいのですが、土台となると話は別。家を作る際に一番最初に置く大本の木なので、コレを変えるとなると家をどかさなくてはいけない。その作業をするとなるとかなりのお金が掛かってしまうらしい。なんなら建て直したほうが安いんじゃないかというぐらい。ただ、今回発見した段階では腐る段階までは進行していないとのことでした。
湿気問題
作業員さんが床下を点検してきて1番気になったのは湿気が多いということでした。というのも地面が泥だらけでびちょびちょだというのです。確かに床下から上がってきた作業員さんの作業着は泥がめっちゃ付いてました…。
この湿気が床下の木材にまで染み込んでいるので、放っておくといづれは木が腐ってしまう。(つまりは家が倒壊するレベルまでいってしまう)
また、床の板下にはちゃんと断熱材が貼ってあるがそんなに良い素材ではなく、ガラスで出来ている素材のため湿気がたまりやすいとのことでした。
この湿気の多さがカビの発生原因になっているし、湿気とカビがあることでシロアリや害虫の住みやすい環境になってしまっているということでした。
これらの問題を説明してもらった後に、どのような対策をしたら良いかを教えてもらう。(この業者さんならこうする!といった提案をしてもらいました。)
まず3つの問題の解決順としては
1にシロアリ、2にカビの処理、3に湿気。
解決・対策としては
1シロアリ:単純にシロアリ駆除作業を行う。
2カビ:付着しているカビを取り除き、滅菌処理後に防腐・防カビ剤を散布(まだ木材が腐っていない段階なのでカビを取り除けば大丈夫とのこと)
3湿気:防湿シートを敷き、その上に調湿材をまく。この家の場合は床下換気扇では意味があまり無い。というのも地面がドロドロで湿っているため、いくら風を送っても湿気がなくなることはないため。
シロアリは早めに駆除することを勧められました。2と3は無理に今しなくても良いが、これから何年も住むのであれば2のカビ処理はしないといけない。さらには3の湿気対策をしなければ1も2も繰り返し発生してしまうのでやったほうが良いとのこと。
正直、自分たちでもこの家に何年住むかなど考えてなかったし、反対にどこかに新築で家を建てることも考えてなかったです。なんとなく、まだしばらくはこの家にお世話になるんだろうな〜と暮らしていました。色々と考えなくてはいけない岐路がきたみたいです。
最後にこれからのことについては
・これらの問題を全て解決するにはそれなりの金額がかかってしまう。
・いきなり金額を言ってしまうとウチでやってくれみたいな雰囲気になってしまうので今回はお伝えしません。
・(事前にこの家はお義父さんのものだと伝えていたので)今回のことをご両親とよく相談してください。
・今回の床下点検の写真はあとでお届けします。
・もしご両親からも説明をしてくれ。というのであればお伺いします。
・これらの問題を解決するのに当社にまかせてもらってもいいですし、知り合いにできる業者さんがいればそちらに頼んでもらってもかまわないです。
そして帰り際に今回の害虫駆除が出来なかった事に対して「お役に立てずに申し訳なかったです。」と言ってくれました。
いやいやコチラこそ無料で床下点検してもらっちゃって恐縮です。
そうして彼らは本当に料金を取らずに次のお宅へと向かいました。
床下の困った問題をどうするか
さて、思いもよらぬ展開となってきました。
害虫駆除を頼んだのは良いがそれ以上の問題が発覚してしまうとは。
まだこの家には当分の間お世話になるつもりではいるので、対策を考えなくてはいけなくなりました。
とにもかくにも、家の所有者であるお義父さんたちにまずは報告です。
進展がありしだい経過を書いていきたいと思います。
追記
【床下のシロアリ・カビ・湿気対策で相見積もりを取ったので比較してみる】へつづく。